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お尻が使えると膝は安定する|歩行と筋肉の連動の話
こんにちは!勝太のジムPlus 玉岡です。
「歩くと膝がグラつく」「何もないところでつまずきやすい」「階段で膝が不安定」
そんな悩みを感じている方は、膝ではなく“お尻の筋肉”の使い方に注目してみてください。
膝は股関節と足部の影響を大きく受ける
歩行中、膝は自分でバランスを取っているわけではなく、上(股関節)と下(足部)のコントロールに影響される関節です。
特に重要なのが、股関節まわりの筋肉=お尻の筋肉の働きです。
お尻が使えないと、前ももが代わりにがんばる
座り時間が長かったり、体幹の安定性が低いと、本来歩行の主役である大臀筋や中臀筋がうまく働かなくなります。
代わりに働くのが大腿四頭筋(前もも)。
本来は膝を伸ばすための筋肉ですが、過剰に使われると重心が前に傾き、膝が突き出るような歩き方になってしまいます。
その結果
・膝への負担が増える
・骨盤が不安定になり、左右のブレが生じる
・つま先や外側重心になり、転びやすくなる
・股関節や腰の違和感、反り腰が強くなる
といった連鎖的な不調が起こりやすくなります。
筋肉の働きまとめ
お尻の筋肉である大臀筋は、歩くときに脚を後ろに蹴る動きを生み、姿勢の安定にも関わります。
これがうまく使えないと、歩幅が狭くなり、重心が前に偏って反り腰や太ももの張りにつながります。
中臀筋は骨盤の横にある筋肉で、片足で立ったときに骨盤が傾かないよう支えています。
弱くなると、骨盤が左右に揺れ、膝が内側に入る“ニーイン”が起こりやすくなり、膝や股関節の不安定さを招きます。
一方、太もも前側の大腿四頭筋は膝を伸ばす働きがあり、本来は補助的な役割ですが、お尻の筋肉が働かないと代わりに過剰に使われてしまいます。
その結果、膝が突き出るような姿勢になり、膝の前や股関節への負担が増していきます。

簡単エクササイズ
① クラムシェル
⑴横向きに寝て、膝を90度に曲げる
⑵足はつけたまま、上の膝だけを開く
⑶骨盤が後ろに倒れないよう注意(手を当ててもOK)
→ 10回×2〜3セット
② ヒップリフト
⑴仰向けに寝て膝を立てる
⑵息を吐きながらお尻を持ち上げ、肩〜膝が一直線になるところまで
⑶腰ではなく「お尻」で上げるのを意識
→ 10回×2セット
膝の不安定感を感じたら、膝を鍛える前に「お尻が使えているか?」を見直してみましょう。
お尻の筋肉は、歩行や姿勢を安定させる“軸”の役割を持っています。
バランスのいい筋肉の使い方を身につけることで、膝のぐらつきや不調は改善されていきます。
日々の姿勢や歩き方、トレーニングの中で、「どこを使っているか」を意識してみてください。